小島のり子南洋伝説-2(マレーシア演奏ツアー紀行)


友人GOROちゃんのマレーシアJB(ジョホールバル)&シンガポール
ライブレポートの続編です。

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翌日は恒例の昼起きで、夕方からシンガポール観光に出かける。新しく出来た、通称ドリアンと呼ばれるエスプラネ−ドシアターからシンガポール湾を眺め、以前とは場所が移動したマーライオン前で感慨にふける。日が暮れてから、シアター前の屋外ステージで、クラシックフルートとジャズの競演という興味深い催があり、暫く聴いてゆく。ドラムはシンガポールNO.1のタマゴーで、変拍子を素晴らしく叩いてはいたが、やっぱり本家のジャズライブハウスが恋しくなり、一同で移動。目的地はサウスブリッジジャズという、丁度開店一周年を迎えた、新鋭のお店。オーナーがシンガポール随一トムソンビッグバンドを主幹するエディチャンという人で、共同経営者のドラマーのルイスソリアノが音楽面の全指揮をとっている。つい先月までは平日夜の箱バンのピアノは、シンガポール育ちで、現在、日本、NY、シンガポールで活躍中の関根あやさんという大和撫子。

店には我々が行くことを事前に連絡しておいたので、1セット目の途中でステージにあげてもらい、昨日のナンバーを数曲おさらいする。ジャズフルーティストが店に出演したのは、のり子がおそらく初めてであろうと思われ、自身のカルテットのあとも、散々お声がかかり、盛さんのJBから持参したアップライトベースと一緒に、多くのナンバーに引っ張り出される。

ピアノのマリオ、ジェレミーモンテロ、ウェイシャン、ベースのエディジャンセン、ジョニーガ―ラン、結局弾かなかったけどユージンヤン、ドラムの赤穂雄二氏、そして経営者のエディチャンのビブラフォンとその日は日曜日で、ミュージシャンがみな普段のレギュラーの仕事休みだったこともあって、シンガポールジャズ界一同全員集合という感じで、案の定午前一時まで、フル回転になってしまったというか、我々を帰してくれなかった。

この店の雰囲気はプロもアマも垣根がなく、うまくアマをステージにあげては盛り上げてくれて、その辺を、既に還暦を過ぎた、ドラムのルイスが実にうまく仕切っていて、また50の手習いでジャズバイブを始めたオーナーのエディチャンも(のり子曰く、谷啓似、他にも高木ブー似とかハナ肇似とかいたらしい)、彼の存在自体がまさにジャズそのものっていう感じですごく洒落ているし、きっと近いうちに噂が広まって、世界中のミュージシャンの憧れの店になるであろう。



今回は、事前の演奏準備がほとんど出来なかった割には、ピアノの塚本氏の全面的に頼れるバッキングもあって、演奏自体は勿論観に来た人に感銘を与えることが出来たわけだが、それ以上に、これだけの催し物が、我々の手で実現できた、という達成感の方が大きい。

多くの関係者、協力者、出演者の、強い連帯感が実ったライブ自体がひとつの作品として、後世まで語り継がれる、もといこれを起爆剤にして、また次回の作品を作り上げられるように期待をし、また頑張りたいと思っている。

最後に、今回のライブで、ご協力を頂いた、数多くの人達にお礼を申し上げたい。

そしてのり子、盛さんコンビが、またこの地を踏むことになるようありとあらゆる政治的な手法を使って、お膳立てと根回しをしてゆくことが、私の本日からのライフワークとなったのである。

もしかしたら、当人達は、成田に着いた途端、二度と足を踏み入れたくない(もし再度踏み入れたら、今度は二度と足抜けできなくなる恐怖を抱いている)と思っているフシも、かなりの確率であるのだけれど。



南洋の仕掛人兼ドラマー
GORO@JB、マレーシア


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